ロングセラーの商品には、常に変わらぬ魅力というものがあるのです。
今回取り上げるパッケージデザインは、味の素の「ほんだし」。皆さん、見覚えのあるパッケージデザインであることと思います。
「ほんだし」の販売戦略には、テレビコマーシャルや商品発表会などといった要素も欠かせないものではありますが、やはりパッケージデザインこそがロングヒットの肝と言える部分でしょう。
「ほんだし」のパッケージデザインの基礎が作られたのは、1988年のことと考えられます。
実は、「ほんだし」のパッケージデザインは、その1988年以降、実に7回も変更されているのです。
ですが、変更の際の消費者の声としては、「パッケージの変更に気付かなかった」というものが殆どなのだそうです。
これは何故かと言うと、「円の中の鰹」マークが常に受け継がれているからなんですね。その他のデザインは実は大幅に変更されていたりするのですが、商品を象徴するマークがお馴染みのまま変わらないため、消費者は違和感無く新パッケージの商品を購入することが出来るのです。
全体のデザインを変更することで「飽き」を防ぎ、象徴として認識されているマークを引き継ぐことで「安心感」を与える……見事なパッケージデザイン術であると言えますね。