アディダスの靴と言うと、どんなものを思い浮かべるでしょう?
やはり、アディダスの製品でシンボルとも言えるデザインは、俗に言う「三本ライン」では無いでしょうか。
一昔前は、この「三本ライン」を模した様々な類似製品が出たものです。よく見ると「四本ライン」だったりしたことも……
それはともかく、アディダス製品のデザインに欠かせない、この「三本ライン」。
実は、意外な誕生秘話がありました。
そもそも、アディダスの三本ラインが登場したのは1948年。アディダスがスポーツシューズメーカーとして本格的な活動を開始した年です。
その当時、靴の製造技術というものは、今ほど優れてはいませんでした。
そこで、型崩れを防ぐ為に、靴のサイドにある意匠が加えられました。
もうお気づきでしょうが、その「型崩れを防ぐ為のデザイン」こそが、三本ラインだったのです。はじめは、単純に機能を追及した結果のデザインだったのですね。
最近では、この三本ラインは太くなり、靴ひもと組み合わせられていたりするようです。
これは、より靴のホールド性を高める手法で、多くのモデルのデザインに取り込まれています。
アディダス製品において、デザインの象徴といった風に感じる三本ラインですが、実は今も昔も実務的な役割を果たしていたのですね。