「プロのロゴデザイナーに頼むデザイン作成はこんなに違う」の第12回です。前回は、いわゆる「ツイッターのクジラ」で有名な若手注目デザイナー、イーイン・ルーのエピソードをご紹介しました。
今回もまた、海外の有名なロゴをデザインした人物についてのお話です。
今回ご紹介するプロのロゴデザイナーは、スターバックスのロゴデザインを手掛けたことで有名なテリー・ヘクラーです。
スターバックスのロゴデザインと言えば、特徴的なのはやはり二つの尾を持つ人魚の図柄ですよね。この人魚は、ギリシャ神話に登場するセイレーンがモチーフになっています。
そして、この人魚(セイレーン)をモチーフにするというアイディア自体、そもそもテリーの考えだったのだそうですよ。
上に掲げた初期スターバックスのロゴデザインは、16世紀ノルウェーの木版画を直接的なモチーフとしているようです。
セイレーンが当初蠱惑的に描かれていたのは、コーヒー自体もそのように魅力的であるという考えからでした。
またテリーは、「スターバックス」という社名の成り立ちにも関わっています。
創業者であり友人のゴードン・バウカーが小説「白鯨」に出てくる捕鯨船「ピークォッド」の名を社名に借りようとしていたところ、「pee」(おしっこ)と「quad」(刑務所)に聞こえてしまうので止めるように、と忠告したのだそうですよ。