「ロゴマーク作成と知っておきたい商標のお話」の4回目です。
さて、商標が出願され審査を経た後、問題が生じなければ登録料を納付して商標登録完了という運びになります。
商標登録が完了すると、そのロゴマークには商標権が発生するようになります。
商標権には、2種類の権利が存在します。専用権と禁止権という呼称で区別され、それぞれ商標法第25条と商標法第37条で定められています。
専用権というのは、登録商標を指定商品及び指定サービスの範囲で専有する権利です。
また禁止権というのは、登録商標と類似する商標について、指定商品と類似する商品や指定サービスと類似するサービスについて他人の使用を禁止する権利のことを言います。
専用権はつまり、登録した商品やサービスにおいて、登録した商標を独占的に使うことが出来るという意味ですね。これは、積極的な効力と言えます。
これに対して禁止権というのは消極的な効力を持ったもので、「使わせない」という権利の発生を意味します。
この禁止権というものは、類似範囲の商標にも権利が及ぶ強力なものです。
つまり、同一か類似の商品(サービス)という枠内で、同一か類似の商標を使うことを禁止する権利なのです。
逆に言えば、同一も類似もしない商品(サービス)の枠組みにおいては、同一の商標を使用することは禁止されていないということです。
商標登録をする際には、「商標権」がどういった権利なのか知っておくことが大切ですね。