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普通名称化について(1)

「ロゴマーク作成と知っておきたい商標のお話」の8回目です。前回は、商標問題の実例をご紹介しました。
今回は、「商標の普通名称化」についてのお話になります。

「商標の普通名称化」というのは、商標として登録されていた名称が、商標としての識別能力を果たさなくなることです。
つまり、特定の企業が提供する商品・サービスの名前が、その商品・サービスの分野における総称へと変化してしまうことを言うのです。

分かりやすい例を挙げると、「エスカレーター」や「ホッチキス」などがそうです。
これらは、元は特定の会社が提供する商品の名称として商標登録されていたものですが、同業他社の製品に広く用いられたり一般への名称の浸透率が高くなったりなどして、商標権の存続が行われなくなり、普通名称化するに至りました。

企業側が商標権を放棄する以外で普通名称化するパターンとしては、裁判所によって普通名称化したと判断が下されるケースもあります。
「正露丸」などがこのパターンに該当します。

或いは、特許庁が普通名称であると判断を下す場合もあります。
これには、「サニーレタス」や「ポケベル」などの名称が該当します。

次回は、普通名称化の原因と、問題点についてお話いたします。