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松屋銀座のCI伝説

「CI作成はブランディング・ブランド構築の観点で」の13回目です。前回は、「三井のリハウス」ブランドのCIに関するお話でしたね。CI戦略の成功例として、ご紹介しました。
今回も、とあるCI戦略の成功例の話……それも、日本最初期の成功例と言っても差し支えないようなケースをご紹介します。

CIそのものが日本で注目を浴びるようになったのは、1970年代に入ってからであったと言われています。企業が消費者に対して良いイメージを打ち出していこう、と意識しだした頃です。

その頃には、多くのデパートがCIの導入を開始しています。松屋もその多くのデパートの中の一つで、1978年にCIが導入されました。
しかし、松屋のCI導入は、他デパートのそれとは一味違いました。

上のロゴを見ても分かるように、「MATSUYAGINZA」と、「銀座」というフレーズをCIに入れ込んだのです。
これは、当時銀座から新宿や池袋などと言った地域に顧客が流出していっていたことから、銀座そのものの魅力を復活させよう、という意図によるものです。

「街の再興」という大きなコンセプトと革新性から、CIの歴史を考える上では外すことの出来ない重要な出来事として、現在でも語られることの多いエピソードです。