ロゴタイプのデザインを書道家に頼む例は多くありそうですが、このような例は珍しいかもしれません。
パイオニアの車載用AV機器事業ブランド「カロッツェリア」が、書道家の武田双雲氏にブランド広告のデザインを依頼して出来たロゴマークです。
武田氏が直接描いたのは、車のイラストと「ready?」の文字部分である、とのことです。
武田氏はこのデザインについて、色々思案した上で「円(縁)」と「滑らかさ」を描くことにこだわったと語っています。
そして、「男の中に眠る子供っぽさ」や「無邪気さ」という要素も取り入れた上で、シンプルになり過ぎないシンプルを目指したとも。
カロッツェリアに高級で先進的なイメージを持つという武田氏は、そういった感覚と「無邪気」とのバランス感覚に気をつけたと言います。
「無邪気」であっても、子供っぽいものにはしたくなかったのだとか。
また、車を描くのに必要な時間は一分くらいだと語る武田氏ですが、それでも一週間ほど毎日描き続け、その清書の数は300枚か400枚、もしかしたらそれ以上にまで及んだと言います。
そこから絞り込む作業が大変だったそうですが、直感で切り捨てていき、今のデザインが残ったのだそうですよ。