家紋がそのままロゴマークになった会社はありますが、今日はロゴマークとして作ってから100年以上たつという「ロゴマーク」の老舗として松竹を見ていこうと思います。
家紋をイメージさせるシンプルなモチーフは「松」と「竹」。もちろん会社名の「松竹」をあらわしています。縁起ものの代名詞のような会社名ですが、実は創業者である「白井松次郎」と「大谷竹次郎」兄弟の名前から取られています。ちなみにそのころは「しょうちく」ではなく「まつたけ」だったとか。若干シンプルになったものの、昔からほとんど形が変わっていないそうです。
このロゴマークの基本を描いたのは、松竹の劇場があった新京極近くの提灯屋さんだそうです。娯楽の少なかった時代、演芸は人々のもっとも熱狂したもののひとつでした。縁起のよい松と竹のロゴマークから、当時の人々の「慶び」まで伝わってきそうですね。最近は娯楽が多様化し、映画も3Dなんてものも登場しましたが、芸術に触れて豊かな気持ちになることは変わらないと思います。