ランボルギーニと聞くと、どことなく男らしいイメージがありませんか?
恐らく、そのロゴに描かれた猛牛の印象が強いせいではないかと思います。
この牛がデザインに用いられたのは、創業者であるフェルッチオ・ランボルギーニが牡牛座であったからという理由の他に、そもそも当初は農業用トラクターを製造していたという理由がありました。
猛牛は、トラクターの力強さをイメージさせる記号なのですね。
さて、トラクターの分野のみならずボイラーやエアコンなどの商売でも成功を修めたフェルッチオは、その築いた富で兼ねてよりの憧れであったエキゾチックカーを買い集めました。
しかし、それらはフェルッチオを満足させる機能を有してはいませんでした。
フェルッチオはまた、富の象徴と言われるフェラーリのオーナーとなりましたが、当時のフェラーリはクラッチに機能的欠陥が生じており、修理を依頼してもあまり芳しい結果にはならずに困り果てていました。
そこで、思い切って自らの工場でフェラーリを修理してみたのです。
その時、自社のトラクターに使用しているのと同型のクラッチが使われていることを知り、自らも自動車産業に乗り出す決意をしたのだそうです。
そこには、既存のエキゾチックカーに対する不満という後押しもありました。
ロゴに描かれた猛牛の力強さは、フェルッチオのこうした芯の強さをも表現しているのかもしれませんね。