「CI作成はブランディング・ブランド構築の観点で」の12回目です。前回は、セブンイレブンのプライベートブランドのリニューアルについてのお話でしたね。
今回の話題は、「三井のリハウス」ブランドのCIに関してです。
「三井のリハウス」というブランドが生まれたのは、1981年のことです。
「三井のリハウス」といえば、まずテレビCMのリハウスガールが思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。このリハウスガールというCI戦略は、ブランドを浸透させることに大いに貢献したと言えるでしょう。
そして、CI戦略上でもう一つ注目しておきたい点は、「三井のリハウス」というネーミングです。
とてもシンプルですが、間違いなく「あの三井グループか」と信頼を与えられる、良いネーミングです。
実は三井グループには、「三井」というブランドを冠することが出来るのは、持株比率が6割以上の企業に限る、という内規があったのですが、「三井のリハウス」と呼ばれることになるビジネスは、その出資比率条件を満たしていなかったのです。
しかし、信頼上「三井」というブランドが欲しい……
そういった願望の末、苦肉の策として「三井の」という、「の」を混ぜたブランド名にしたのだそうです。
意外なネーミング秘話ですが、今となってはしっくり馴染んでいますよね。