イヴ・サンローランのロゴデザインは、非常に明快で記憶に残り易いですね。
シンプルで品のあるこのロゴは、フランスのグラフィックデザイナーであるA.M.カサンドラによってデザインされました。よって、このロゴは「カサンドラ・ライン」という別称も持っています。
カサンドラはキュビズムの影響を受けており、且つグラフィックデザイナーとしての仕事の多くを芸術的なものというよりは商業的なものであると考えている人物でした。
このシンプルで明快なロゴデザインは、カサンドラの得意とするところだったという訳ですね。
さて、そんなカサンドラにロゴデザインを依頼したイヴ・サンローランは、印象的なロゴお陰もあってか、好調にファッションデザイナーとしての道を歩みました。
17歳の若さで華々しくデビューを飾ったサンローランは、ディオールの後を継いでファッション業界の中で実力をつけていきました。
1965年に発表した「モンドリアン・ルック」でその地位を不動のものとし、70年代には「モード界の帝王」と呼ばれるようになります。
その後常にファッション業界に衝撃を与え続けながら、2002年に現役を引退、2008年にこの世を去ることになります。